最高に気持ち良い群像劇5選!
みなさんこんにちは。
今回は群像劇についてです。
群像劇というのは、映画や演劇の手法の一つで、一つの大きな場所に様々な人間模様を持った人々が集まって、そこから物語が展開する方式のことです。
上記の定義から今はもっと発展していき、時代や場所もバラバラな事象が一つに収束していくタイプの物語です。
様々な人や事象が一つのことに向かって収束していき、その先は重要な真実であったり、物語の主題であったりと核となる部分であることが多いので、収束した瞬間はものすごく気持ちいいんです。
そんな群像劇のおすすめ映画5選を今回はご紹介していきます。
■第5位 トゥルー・ロマンス
監督:トニースコット
キャスト:クリスチャン・スレーター、パトリシア・アークエット
<あらすじ>
クラレンス(クリスチャン・スレイター)は、勤め先の店長が誕生日祝いに差し向けたコールガール、アラバマ(パトリシア・アークエット)と恋に落ち、すぐに結婚する。彼女のヒモと話をつけに出向いたクラレンスは成り行きで男を殺してしまい、あわてて持ち帰ったカバンの中には大量の麻薬が入っていた。麻薬を売り金を得ようとする二人に、マフィアと警察が迫り……。
こちらはトニースコット監督で、脚本はタランティーノです。
コカインを手に入れたカップルと、それを追うマフィア、さらにマフィアを追う警察の群像劇ですが、サンスペンスというよりはバイオレンスなロードムービーで意外にも爽やかものです。
愛する二人の逃亡劇はやり尽くされていますが、群像劇の要素を取り入れることで、ストーリーに程よい刺激を与えてくれており、古典的映画の正統進化で群像劇型の王道ロードムービーという印象です。
■第4位 フィッシュストーリー
監督:中村義洋
<あらすじ>
1975年、セックスピストルズがデビューする1年前。日本の売れないパンクバンド「逆鱗」が解散前の最後のレコーディングで演奏した「FISH STORY」という曲が時空を超えて奇跡を起こし、地球を救う。
伊坂幸太郎原作の小説を「アヒルと鴨のコインロッカー」の中村義洋監督による映画作品。
今回のランキングでは唯一の邦画です!
「FISH STORY」という曲に絡めて4つの時代を軸に話が進行していき、ラストにそれが一気に繋がっていくという構成で、時代に沿ったそれぞれの青春があり、青臭いような、羨ましいようなノスタルジックな映画です。
邦画らしい良さがあり、話がつながっていく気持ちよさと青春ドラマの爽やかさで、後味の良さは抜群です。
あと、パンクな高良健吾は超かっこいいのでファン必見です。
■第3位 クラッシュ
監督:ポール・ハギス
<あらすじ>
ロサンゼルス市警察の黒人刑事グラハムとパートナーのリアは、捜査中の事件現場に向かう途中、アジア人女性キムリーの運転する車に追突される。犯罪現場に到着したグラハムはその遺体を見て呆然とする。
7つの軸で描かれるストーリーが徐々に絡み合っていく群像劇で、社会派ヒューマンドラマ。
貧困から犯罪を繰り返してしまう黒人や、偏見に晒され疑心暗鬼になってしまう中東系ペルシャ人、人種差別主義者の白人警官たちが主人公で、彼らの偏見や憎悪、そして愛を描いた名作です。
群像劇の体系をとることによって、異なった人種や境遇の人々が持つそれぞれの思想や正義を丁寧に描いており、誰も悪者にすることなく人種差別の問題を描いているのが秀逸で、全ての主人公に感情移入することでしょう。
この映画を観終えたあと、あなたは少し優しい人間になっているのではないでしょうか。
■第2位 スナッチ
監督:ガイ・リッチー
キャスト:ジェイソン・ステイサム、ブラッド・ピット
<あらすじ>
フランキー率いる強盗団は、ラビの扮装でアントワープのダイヤ商から86カラットのダイヤモンドを盗み出すことに成功。宝石をニューヨークのボス・アビーへ届ける途中、小粒の盗品をさばくためにロンドンに寄る。しかし、彼の知らないところでは、密かな裏切りが進行していた。
一方、ロンドンには裏ボクシングのプロモーターを営んでいるターキッシュとトミーの二人組がいた。彼らは紆余曲折の結果パイキーの一人で天才的なボクシングの腕を持つミッキーと出会い、彼を賭博が絡む裏ボクシングの八百長に利用しようとする。同じ頃、裏切り者の罠とは知らず、裏ボクシングが開催されるノミ屋へと向かうギャンブル中毒のフランキー。そして彼を襲撃しようとする裏切り者に雇われた3人組。その後、ダイヤモンドの行方は二転三転していく。
1個の大粒ダイアモンドを巡る騒動を描いた犯罪コメディ映画。
本作なんと12人の主人公がいます!笑
主人公が多い群像劇のジャンルでも流石に最多レベルではないでしょうか。
これこそまさに群像劇という感じで、人数が多い分それぞれの世界戦がバシバシ繋がっていき、脳汁が止まりません。
演出もいちいちスタイリッシュで最高にクールな映画です。
同監督のロック・ストック&トゥー・スモーキング・バレルズもおすすめの群像劇です。
■第1位 パルプ・フィクション
キャスト:ジョントラボルタ、サミュエル・L・ジャクソン、ブルース・ウィルス
<あらすじ>
ギャングの殺し屋ヴィンセントとジュールスは怖れ知らずのイカれた殺し屋であったが、ある出来事をきっかけにジュールスは稼業の引退を決意する。
一方落ち目のボクサーであるブッチは、ギャングのボスのマーセラスから八百長試合を持ちかけられるもこれを裏切り、ギャング追われることとなる。
天才タランティーノ監督の大ヒット群像劇。
「時代にとどめを刺す」というキャッチコピーで公開された本作は、その言葉通り世界中に衝撃を与えました。
バラバラな時系列で3人の主人公を軸に組み立てられた複雑なストーリーと、意味ありげな長い無駄話と哀愁あるストーリーは観るものを不思議と魅了します。
結果この作品の何が良いかというと、なんとなく良いんです。笑
このタランティーノ節一度観て見ないとわからないので、是非観てみてください!
以上、群像劇5選はいかがでしたか?
群像劇をやりたい!ってタイプのものもあれば、群像劇という手法を効果的に利用してうまく映画を組み立てているものもあって面白いですね。
ここでは紹介しませんでしたが、「怒り」や「羅生門」「21g」などまだまだ面白い群像劇はあると思いますので、
おすすめのものがありましたら是非コメント欄でご紹介ください!
また、映画に関わらず小説や漫画でもこの手法は使われており、そちらのおすすめもぜひ!